No. |
レポート名 |
都道府県 |
報告者 |
発表の趣旨 |
検討してほしいこと |
① |
方向の異なる力の合成2023 |
埼玉 |
M.T |
静力学の方向の異なる2力の合成について、2022年の全国大会や埼玉支部例会での議論を踏まえて実践しました。 |
成分を使って合成を考えることについて、みなさんと意見を交流したいと思います。 |
② |
ICTを用いた2校間による討論授業 |
岩手 |
S.H |
中学1年光の単元を,討論を通した問題解決学習により運営した。その際,一人一台端末のロイロノート及びZOOMなどのアプリを用いて,リモートによる2校間の協働的問題解決を行った。その報告である。 |
討論を位置付けた授業を行う際,生徒の議論する力が概念形成の深まりに大きく影響すると考えられる。本実践は,2校間の協働を通して,生徒が自分の学習集団を客観的に捉え,自ら議論する力を改善することをねらっている。この手段が適切であったかについてご意見をいただきたい。 |
③ |
電磁気学習快速一本勝負「S-cable」 |
京都 |
S.K |
電磁気実験教具「S-cable」は長い一本電線に過ぎません。最初は「エルステッドの実験」の手元再現だけを意図していました。しかし、電磁石、鉄粉の渦模様、ローレンツ力、モーターなど様々な電磁気現象の観察実験、更には電磁誘導実験も可能なことがわかります。電磁気のほとんどの実験が同じ電線で行えるので、関係性がわかり易く、実験準備も簡単になりました。今回は、「簡易自作版」と「ソフト多芯電線」の紹介も行います。 |
特にありません。 |
④ |
気体の分子運動論授業報告 |
埼玉 |
I.T |
運動,力,運動の法則,運動量と力積,力学的エネルギー,圧力,熱力学など,力学学習の結果を総動員した「気体の分子運動論」学習は,生徒にとって頭を整理するためによい機会になります。苦手意識を持つ生徒が多い単元でもありますが,今までの学習の成果を確認しながら,総括できるように仕組んだ授業の様子を報告します。 |
教員が一方的に式を導出していくのではなく,生徒が主体的に取り組みながら,今まで学習したことを振り返りつつ,できる限り自力で結論を導けるように工夫したつもりです。そのような学習になっているかどうか,ご検討ください。 |
⑤ |
多様な熱現象において熱を➡で表す試み |
茨城 |
K.K |
熱の現象を数多く扱い熱を➡で表現した授業を行った。生徒はそれをどう評価したか研究した。また、扱った熱の現象を生徒は興味をもったか?二つの観点でのリサーチ。 |
本実践では、マクロな熱現象を多く扱いその際の熱の移動は一貫して➡で表現した。これに関しては、意外と生徒は受け入れて生徒の評価は高かった。一方で、あつかった現象に関する生徒の興味関心は、意外と低かった。その理由と改善方法を議論したい。教科書の題材を使いつつも、一貫して熱力学第一法則を意識した流れとなっており、内部エネルギーはマクロで定義をし、ミクロの定義はさっと流した。内部エネルギーの導入方法についても議論したい。 |
⑥ |
小中学校で「静電気」と「地球磁場」の授業を! |
埼玉 |
M.S |
退職後、学習指導をしている子どもが、「磁石」と「静電気」の区別ができていない事があり、小学校では「静電気」の授業がないことを知りました。そして電磁石として電気との違いについて考えずに授業がされています。また「磁場」が大切なら「地球磁場」を小中で触れていないことも、日本の理科教育の欠陥ではないでしょうか。 |
小中学校では、電気回路を中心としてオームの法則による計算ができればいいのであって、電気の正体である電子のことはわからなくてよいのでしょうか。静電気の授業を入れる方法について、また地球磁場については小学校の授業で少し近づいていますが、特に中学校で、地球から見た天体から一歩外に出て地球磁場について授業できないか、ご検討ください。 |
⑦ |
中1力学の授業実践 |
兵庫 |
Y.R |
今年度6月中旬から中1力学に入りました。女子生徒が「力学,面白い!」と声を出していました。授業プリントには美術の先生に頼んで書いてもらったイラストを載せました。生徒の学びを中心に発表します。 |
より良い授業にするにはどうしたら良いか教えて欲しいです。 |
⑧ |
身近な素材を使った物理の生徒実験を楽しむ |
広島 |
D.K |
ネットの映像や既成の動画ではなく、実物で生徒が体感する授業を目指します。 |
このような取り組みは時代錯誤でしょうか? |
⑨ |
中学 音の授業の実践報告 |
東京 |
T.H |
音の分野に関する実践報告を行う。音に関する実験は多種多様で生徒は楽しみながら取り組めることが多い。一方で、楽しいだけで終わってしまい高校の音の学習につながっていないと感じることがある。高校への接続を考える際、何をどのような順番でどこまで教えるべきであろうか。 |
①音の分野における指導の順番。
②高校への接続を考えた際に何を教えるべきか。
③小学校と中学校の接続はどうあるべきか。 |
⑩ |
2度目の中3力学の授業 |
神奈川 |
S.T |
定年退職後再任用のような形でフルタイム勤務の1年間ですが、ほとんど中学を持っていなかった中で、6年ぶりに中3の理科1分野を受け持っています。2017年の全国大会で中3の力学をレポートしましたが、その再挑戦をまとめたいと思います。 |
中学理科1分野の力学では、何を到達目標とすべきか。高校物理基礎に向けて、何をやっておくべきなのか。 |
⑪ |
中学2年「磁場の学習」~磁力線の力学を意識した実践~ |
東京 |
K.K |
中学2年生向けに行った磁石や電流の作る磁場の実践報告を行います。明星学園のプランを参考に、磁力線同士は反発しあい、磁力線自体はゴムのように縮まろうとする性質をもっていることを教えました。これらの知識を使い、中学生は、導線同士や導線と磁石が力を受けることを予想できるようになっていきました。 |
プランの到達目標と、課題の内容・配列。 |
⑫ |
エネルギー変換についての探究学習実践報告 |
東京 |
K.M |
高校3年生で実施した、エネルギーの変換に関する探究学習について報告します。提示されたエネルギー変換に関わる課題に対して、生徒たち自ら探究テーマを定め、実験を行い、その実験結果についてパワーポイントの口頭発表形式でプレゼンテーションします。この課程を通して、生徒のプレゼンテーション能力の向上を目的としていましたが、エネルギーに関する理解も深まったのではないかと考えております。生徒たちの声も紹介します。 |
エネルギーを学習の総まとめとして、効果があると考えていますが、その妥当性についてご意見をいただきたいです。さらに効果的な実験課題について、ご意見をいただきたいです。 |
⑬ |
「定義」という名の落とし穴 |
岩手 |
I.S |
中学の教科書の圧力の単元はひどい。圧力は状態量なのに「圧力=力/面積」として力の付随量と思わせて計算させる。間違いを知ってから圧力の概念が分かる実験として、ペットボトルに空気を詰め込みエアゲージで圧力を測る実験を中心に5個以上の実験を開発してきた。教科書の間違いが起きる理由を考察した。圧力を「圧力=力/面積」と定義したところが原因だ。他にも式で示して「定義」として教える物理量がある。この方法だと物理量の本質がわからず「式の計算ができれば良い」と、受験に沿った教え方で終わってしまう。そして物理嫌いを量産する。この落とし穴から抜けるには「定義」をやめて、その物理量の本質的性質を体感させるような実験等が必要になる。 |
物理量の本質的性質を体感させる様な実験があれば紹介してほしい。 |
⑭ |
ICT時代での討論形式授業の役割と作り方 |
東京 |
Y.T |
先生が知識や技能を伝える、入試問題を解けるようにする詰め込み型の教育では、ICTの時代にはAIに教師の仕事が奪われるかも知れません。深く考え、本質を見抜く子どもを育てることが、改めて大切な時代です。討論形式の授業は、科教協の中で育てられてきましたが、授業をどう組み立てるのかのノウハウは余り共有されていません。新任の教師でも子どもが自分で知りたくなる授業を作るにはどうすればいいかを提案します。 |
中学や高校で、討論形式の授業を行うためにどんな工夫をしているか、ICTをどう利用できるか、実際に苦労されていることを議論できたらと思っています。 |
⑮ |
既存の静電気教材の検証と修正教材の提案 |
岡山 |
S.T |
高校物理の教科書等で、誘電分極の例として木や紙が帯電した物体に引き付けられる現象を挙げている場合があるが、これらは静電誘導により説明できることを明らかにした。また、誘導分極の実験として除電したガラス棒を用いることを考案した。この実験を組みこんだ仮説実験授業の授業書《ものとその電気》の修正案を作成し、高校生および大学生に実施したところ、好評であったので紹介する。 |
提案した教材のさらなる改善案がないか検討をお願いしたい。 |
⑯ |
流体圧現象の背理矛盾と弁証法的能動学習法 |
新潟 |
K.A |
流体圧現象の背理矛盾を解明しパスカル時代を開拓完成した史的変遷を読み解く。その物理教育史的考察を深め,現代的な鍵実験・100均店素材活用・ICT活用による実験工夫・最適実験教材作りを探究する。「何でも吸盤で吸着と剥離」,「何でもポンプで加圧と減圧」のモノづくりで,着底着壁状態のグラフ浮力背理やサイフォン流動原理の誤認識論争を抜本的に氷解し気づかず見過ごされた根本に迫る圧現象の深い概念形成法を実現する。 |
物理教育史的考察,流体圧現象の背理矛盾を解明しパスカル時代にさかのぼり,気づかず見過ごされた根本に迫る圧現象の深い概念形成法,現代的な鍵実験・100均店素材活用・ICT活用による実験工夫・最適実験教材作りの探究,等について,教育現場でのこの分野での教育の実態と新しい可能性,などを検討してほしい。 |
⑰ |
質量は慣性の大小をあらわす量か? |
東京 |
U.E |
高校動力学において運動方程式とよばれるa=F/mにおける質量mを「慣性の大小を表す量だ」という主張が一部にある。しかし、慣性に大小があるわけではないので、その立場を徹底すると、質量とは「物質の加速性について力に依存する量」ということになる。「慣性」についてのとらえ方と含めて主張したい。 |
20年以上(?)前に慣性についてのとらえ方をレポートしたときから考えていて、東京物理サークルでも議論してきたテーマです。全国的な場での提起は初めてだと思います。率直な議論をお願いします。 |
⑱ |
中3 力と運動 |
埼玉 |
K.S |
子どもたちが自分たちの集団の力で、話し合い、実験や観察によって確かめながら自然科学の概念や法則を獲得していけるような授業を目指しています。力学は、子どもたちの素朴概念(誤概念)が根強くあり、授業が進むにつれて概念が変容していく姿がわかりやすく、とても楽しい単元です。コロナ以前にはなかったツールを取り入れ、授業の方法も進化してきた部分を、実際の授業の様子を交えて、久しぶりの対面発表で報告させていただきます。 |
・教え込む授業ではなく、子どもたちが学びとっていく授業観を前提に、どうしたらもっとよくわかる授業になるか。
・授業プランが子どもたちにとって、楽しくわかる授業になっているかどうか。授業記録をもとに検討して欲しい。
・授業そのものの感想、新しく取り入れてきた授業の方法についての感想などもいろいろな方からいただけると嬉しいです。 |
⑲ |
中3「物体の運動」の学習~素朴概念を払拭させるには~ |
長崎 |
K.M |
生活経験からくる素朴概念(等速で運動している物体にも力が働き続けている)を払拭させるためには、どのような指導計画で行ったらいいのかを考えて行った授業の内容(うまくいった都は言えません)を報告します。 |
この指導計画でよかったのか、だめだった点、こうすべきではないかなどいろいろな意見を出していただき、検討していただきたい。 |
⑳ |
伝熱に関する学習とPlickersの利用 |
東京 |
K.S |
高校物理基礎の熱分野では、熱容量・比熱容量については十分に扱うが、熱伝導率・熱伝達率についてきちんと学ばれることは少ない。しかし、日常において経験する熱的現象の多くは、比熱容量と熱伝導率の両方を理解していないと説明することは難しい。本発表では、生徒が日常における熱的現象を説明できることを目標とするとき、伝熱についてどのように議論させ、指導するか、Plickersの利用にも触れながら行う。 |
高校物理において学ぶべき伝熱に関する学習項目の吟味、授業・実験における取り扱いの工夫、Plickersの有効な利用法についての情報交換。 |
㉑ |
屈折による浮き上がり |
大阪 |
N.S |
水中の物体を水面の上から見ると光の屈折によって浮き上がって見えます。その像がどこに出来るかが出典によって様々です。何の断りもなく真上に出来るとしたり、手前や先になったりしています。いったいどれが正しいのでしょうか。水面の上から見ると水底が浮き上がって見えるということを自覚していることは、子どもが水遊びに行くときに必要なことです。 |
・屈折によって浮き上がる像はどこに出来るのでしょうか。
・水中に斜めに差し込んだ棒が水面の上から見るとどのように曲がって見えると聞くと、光の屈折を学習した子どもはどう答えると思いますか? |
㉒ |
単振動の授業 |
東京 |
S.O |
単振動の授業について、導入の発問や、生徒実験について検討したい。 |
単振動の授業について、導入の発問や、生徒実験について検討したい。 |